2015年06月05日

となりの山劇 No.140 桃色印のお仕事 その7

となりの山劇シリーズ


アダルトツーショットダイヤルって何?


 さてさていよいよアダルトツーショットダイヤルの出番がやって来たぞい。そもそもツーショットとは何じゃらほい。それすら知らないのに取材をしろっちゅーのが無理な話なのだが、これもやはりぶっつけ本番なのであった。

 「次はコレなんだけど。」
 「何この煙草みたいな箱?。中には前回のような会員IDと
    パスワードが書いた紙が入っているじゃん。」
 「今度はツーショットというやつなんだ。」
 「伝言ってのは録音だったろ。ツーショットは
    直接相手の女性が出て話が出来るんだよ。」
 「それってテレクラみたいなやつ?」
 「いや、テレクラは早取りが基本だったじゃない。」
 「あれは過酷な早取り競争だった。」
 「ツーショットでは順番に電話が回ってくるらしい。」
 「『らしい』って何だよ。」
 「だって、そう聞いたから。」
 「わかったわかった。とにかくやればいいんだろう?」
 「そー言う事で、頼むよ。」

 事前の打ち合わせによると、どうやらツーショットダイヤルとはテレクラのようなものらしいと判った。しかし、その仕組みは一体どうなっているのか。さっぱり判らないままに、とにかく一度電話してみる事にした。

 「ピポパ・・・ルルルルルル・・・・ガチャ。」
 「こちらはVIP○○回線です・・・・・・・」

 最初は前回の伝言ダイヤルと同じような女性の妖しいピンクボイスで始まり、ID番号とパスワードを要求される。その2つが正常に認識されると、いよいよツーショットダイヤルのメニューが始まるのという順番になる。

 メニューは時々変更があるらしいが、大抵は4つくらい。例えば「Hフレンド募集」「SM女王様」「淫乱家庭教師」「オナニーテレH」というような番組に別れている。でもね、実は何処の番組を選んでも内容は変わらない。これは単純に男性の性欲をそそるように作ってあるだけみたい。

 そこで取り敢ずその中の番組を一つ選択すると、軽くアナウンスがあった後、電話の向こうから断続的に音楽が流れてくる。要するに、この同じ時間に電話してくる女性をず~っと待っているのだ。時間帯の加減か判らないが、運が悪いと10分20分と延々と待ち続ける事になるのである。どうしてそんな事が判るかと言うと、20分以上待った事があるからだよ。ふんっ。

 「さあ、貴方の順番です。元気よく「もしもし」とお話下さい」

 駅の公衆電話で延々と待っていると、不意にアナウンスが流れて来た。もうドキドキである。一体何を話せばいいのか。思わず冷や汗が流れ出してきた。

 「も、もしもし。こんばんわ。」
 「こんにちわ。」
 「今、どこから?。・・・・・・」

 何とまぁ月並みな事しか喋れないのである。そりゃいきなり初めて話す女性と何を喋ったらいいか判んないし、それなのにエッチな話なんて出来る筈ないじゃん。もう何を喋っているのか全然判らないままに時間だけが過ぎて行き、話題が枯れてくると、何となく「じゃあね」って電話を切ってしまったり、相手の女性に電話を切られたりと、ロクな事にならなかったのであった。

 それでも今回のようなツーショットダイヤルの取材が、地域や電話番号を変更たりして3回連続になったので、次第に色々と突っ込んだ『エッチ』な話題も出来るようになった。人間変わるものである。開き直ったともいうかもしれん。この頃になると、『サクラ』の存在が分かって来た。とにかく電話の向こうの女性は『慣れて』いるのである。

 「ツーショットで約束して逢ったことある?」と聞いて、「逢って食事に行ったこともあるし、ホテルでエッチした事もあるわ。」なーんてすんなりと答える女性って怪しいと思いません?

 それと、女性側から「今度電話するから電話番号教えて」って言って来るのは、そろそろ電話を切りたいって思っているのでは、と思うのは考えすぎかなー。

 だってね、実際に電話番号を教えるとね、気分的に「じゃあ、またねー。」ってな気分になるもんね。何処かにそういったマニュアルでも存在しているのかしらん。と、勘ぐりたくなってくる。イカンイカン。女性を疑ってはイカンよ、キミィ。

 でも、中にはサクラでも、確かに『逢う』場合もあるらしい。ラブホでムフフというエッチな関係になったという実例もあるらしい。全ては『らしい』んだけど、業界筋の話によると、あるんだって。だって、実際に新聞でも『テレクラで出会った女性と・・・』なーんて掲載されているもんね。テレビドラマのような話は本当にあるんだよ。

 とにかく、郷には入れば郷に従えという言葉通り、これらは風俗なんだから、自分がのめり込まなくては相手も乗ってこない。既に『恥ずかしい』なんて言ってられない状況になってきた。極めるところ、テレクラやツーショットって、顔も判らない見ず知らずの相手と想像力だけで思いっきりエッチな会話を楽しにながらコーフンするってのが王道な楽しみ方なのではないかしらん。

 もちろん究極は実際に待ち合わせてエッチしたいという所にもあるかもしれんが、自分にはムリだな。この時ほどボギャブラの無さが身に染みた事はない。トホホ・・。

 とまぁこんな具合で、相変わらず連続三振。クリーンヒットが無いのであった。でも、文章の方ではお互いに見せ会いながらにオナニーをし、誰も居ない屋上や公園の茂みで濃密なSEXをした事になっている。あ~、ウソばっかし。



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posted by サンタ at 14:12| Comment(0) | 本家山劇/となりの山劇 | 更新情報をチェックする
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