となりの山劇シリーズ |
テレクラ奮闘記、その後どーなった?
前回は、なかなか電話にすら出られないという話。今回はその先の話です。
ところでこうして苦労して掛かってくる電話に出るものの、その殆どは出た途端に切れるというイタズラ電話。10回のうち8回はイタズラ。とにかく集中的に掛かってくるからきっと一人がやってんだろうな~と思う。
でも言ってみればそんなのはここでは常識。いちいちそんなのにメゲていられないのだ。それで実際にまともにお話が出来る女性の殆どは、その話しぶりからして常連の女性らしい。例えば休日にデートが無くて暇な女性、ただなんとなく、待ちあわせ迄の時間潰しなどといろいろ。無論聞いた話を額面通りに理解してはいけない。この中にはきっとサクラも居るはず。
「こんにちわ。」
「あなた歳は?」
「いきなり歳を聞く?」
「だって、一番気になるじゃない。」
「今何処から電話してるの?」
「自宅だよ。」
「どうして電話なんかしてるのさ。」
「だって一人でヒマなんだもの。」
そして、やっぱり掛かってきました。援助交際希望の女性。話を聞くと年齢25歳~35歳辺りの既婚女性。子供が居る場合もあった。理由は自分で使えるお金が欲しいというのが大半。もう最初っから単刀直入に切り出してくるのである。
「こんにちわ。」
「初めまして。」
「実は援助して欲しいんだけど。どお?」
「どおっ?て何が?」
「一緒にホテルへ行ってもいいわよ。」
「それで?」
「やらせてあげるからお金が欲しいの。」
それから後は金額の事などいろいろ聞いたけれど、結局は相手から電話を切られておしまい。こうしていろいろ電話で話をさせてもらったけれど、全くの初めて電話をしましたという女性は居なかった。だからこそ女性の新規開拓に必死になっているんだろうけどね。
この辺りの裏をちょっと聞いてみると、確かにサクラも居るけど決してプロってなわけではなく、あくまで素人の女性だという。ただ、こういう仕事を引き受けるって事自体が『嫌い』ではなく、むしろ『好き』な部類なので、中には趣味と実益を兼ねて実際に待ち合わせをして逢ってしまう事も少なからずあるらしい。
そうして電話を切られて断られて、なかなかアポを取り付ける事が出来ないまま粘り強く電話にかじりつく事2時間以上。ついに逢ってもいいという約束を取り付けた。
「じゃあ、今から15分後に栄の○○前に行きますから。」
一応相手の服装と、こちらの服装を伝えて電話を切るなり友人と一緒に店を飛び出して現場に急行した。
「その人ってさ、こんな感じじゃなかった?」
「うん、そう。よく知っているじゃない。」
「多分こちらでも電話に出た人だよ。」
「それでどうしたんだよ。」
「何かワケわからない事言ってたから断った。」
「でも多分その人だよ。」
「んじゃ、行こっか。」
現場近くに車を止めてそ~っと待ちあわせ場所を確認すると、居た居た居た~。電話の女性が。服装もばっちし。
「じゃ、行ってくるわ。」
ここから先は自分一人になってその女性に近付いていったが、その人は公衆電話で電話をしていてこちらに気がつかない。仕方なく電話の後ろで待っていること数分、電話が終わってこちらを振り返った。でも、全然こちらに気がつかない。色目的には目立つ服装なので解らないワケはないと思うのだが、やっぱり気がつかない。仕方がないのでこちらから声を掛けてみた。
「あの~、こんにちわ。○○さんですか?」
「そうだけど、あんた、誰だっけ?」
「ほんの先程電話で逢う約束をしたじゃないですか。」
「何処で待ちあわせになってたっけ?」
要するに、この女性はあちこちのテレクラに電話して、複数の男性と逢う約束をしていたらしい。それで、一応場所が一緒にならないように少しづつ待ち合わせの場所を変えていたらしい。そこに自分が現れたものだから、先程のような会話になってしまったようだ。
「それじゃ、行きましょ。」
「行こうって、何処へ。」
「やーね、行くと言ったらホテルに決まってるじゃない。」
「ちょっと待った!」
電話で約束した相手だとわかると、すぐさま僕の腕を取り、ぐいぐいと連れて行こうとする女性に待ったをかけ、その前にお茶でも飲もうと言って強引に近くの喫茶店に入った。そして、実は取材なんだと身分を明かし、色々話を聞かせて貰うことになった。一旦喋りだすと次から次へと話が出てきて止まらない。おかげで、文字通り日が暮れてしまった。
実際にはこんな状況だったのだけど、いざ文章にする際には電話できっちりとアポを取って、その女性とホテルへ行ってしっかりとSEXをして楽しかったという内容しておいて欲しいという。仕方がないから文章の方はそういう仕上がりになっている。テレクラビギナーが電話でアポを取った女性とホテルへ行って一発やった。本当にラッキーだった。という内容になっている。
それでもって、これまた友人のオバカなイラストレーターがアホな挿し絵を書き足すものだから、もう完全に他人に見せられないものとなったのであります。それでも見てみたいという方、どうぞ名古屋近辺のフーゾク関係の雑誌を探しておくんなまし。現在発売中雑誌のどこかに掲載されています。
※一応注意事項
ウン十年前の大昔の話ですから、今頃探してもありません。
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