となりの山劇シリーズ |
田舎で車が無いのは命取りとなる
実は今、車が無い生活を強いられている。
先日のこと。お盆休みも真っ盛りの14日の昼間。明方温泉でも入りに行こうかと家族皆で出かけた時だった。岐阜市内を快調に抜け、美濃市近辺の156号線は何時も混雑しているので避けて裏道を通り、多少は車が多いなと思いつつ美並村を通り抜けた辺りで、タコメーターの上にある、突然今迄見たことが無いランプが点灯した。バッテリーのランプと、その隣にある何やら排気パイプのようなランプが並んで点灯しているのである。
「何かランプがついているよ?」
「バッテリーみたいだけど。」
「ちょっと整備手帳で調べてみて。」
それからすぐに道路脇の安全地帯で車を停車させ、日ごろ殆ど見たことが無いボンネットを開けて見てみるものの、何が何だかさっぱりこんこんと解らない。バッテリーの水位計は問題無さそうだ。いや、あったら困るのだ。交換してから半年くらいしかたっていないのだ。
「別に見ても解らん。何か書いてあった?」
「発電が弱くなっているんだって。」
「それとね、排気温のランプはバッテリーのと同時に点灯するものみたい。」
「このベルトもこないだの点検で交換してもらったんだろ。確か。・・・」
「そうだっけ?」
12ケ月点検を受けたのはほんの2週間程前の話である。岐阜に戻ったらいつものディーラーに言いつけてやろう。と、思うには思ったが、なにぶんにも時期が悪い。そんな後の事よりも、今からどうすべきなのか考えるべきである。そんなわけで取りあえず、時間が時間なので、この先にあるドライブイン『大滝』で昼食にすることにした。子供たちは勿論のこと、大人だって腹が減れば凶暴になってしまう。まずは腹を満足させることに専念する。
それからどうするかだが、とりあえずもう少し先の郡上の街まで行き、どこかの車屋が店を開けていないかどうか探す事にした。しかし。流石はお盆のまっただ中。見事なまでに1件も空いていなかったのである。仕方がないから、此処まで来てちょっと悔しいけど、素直に引き返す事にした。
バッテリーマークが点灯しているくらいだから、電気系統が弱っているだろうと思い、エアコンもカーステもみーんなオフ。窓全開。この日がまた暑かったんだ。これが。途端に車の中が蒸し焼き状態になってしまった。あぢぃ!
あまりにも悔しかったので、岐阜市内に戻ると先ず長良川の河原へ行き、そのまま水遊び。子供たちも水遊びに満足したトコロで、近所のスーパー銭湯へ行くことにした。外が未だ明るいのに銭湯に入るってのもオツなものでっせ。
ゆ~っくりとお湯につかり、の~んびりしてから風呂から出てから、近くのユーストアで夕食の買い物をし、帰るころには空は暗くなっていた。何だか電気系統の故障ってのをすっかりと忘れ、エアコンもカーステもつけて走っていたら、突然カーステがゆっくりとフェードアウトし、メーターのランプが、本当に「すーーーーー~~」って感じに消えたと思ったらエンジンも止まってしまったのである。あと5分でウチなのに~。
仕方がないから惰性のまま左折し、無事に道路脇に車を停車させた。道路や交差点の真ん中で停車するという最悪の事態は免れた。
「あらー、止まっちゃったよ。」
「いやーねー。」
「動かないの?」
「うーん、セルが回らないなー。」
それでも5分くらいしたらセルが回復したので、何とかウチにまでは戻ることに成功した。しかし、今度は何処で車が止まるかわからんと思うと、それから車に乗る気が起きず、結局修理に出すまで一度も乗らずじまいだった。
車が無いと困るのか? 実はすごく困るのである。特にウチの辺りは鉄道は東海道本線が辛うじて通ってるだけで、その他の、例えばバスのような交通機関は皆無に等しい。町のタイプも典型的な郊外型で、要するに車が無いと生活できないという地域なのです。
まず困るのが食品の買い物。いつもは車で10分のトコロにあるスーパーを利用している。次に保育園。これも車で10分くらい。その他モロモロ。とにかく車で10分程度の地域に散らばっている。
たかが10分と言うなかれ。都会の10分とは大違い。とにかく信号間がやったら長い土地柄なので、10分もあればとんでもない距離を走ってしまうのである。
結局、車屋が営業を開始したのが19日だったので、その間まる4日間を車無しで過ごした事になる。19日にさっそくトラックで車を引き取って貰って調査した結果、やはり発電機周りの部品に劣化があったそうで、即修理となったようだが、未だ車は手元に帰って来てはいない。
たのむ、あと最低1年はもってくれ。これまで10年以上、14万キロも一緒にやってきたではないか。もう少しだ。来年はきっと、新車を・・・・買いたい。購入できるといいのだが。宝くじでも当たらないかな・・・・。
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