2015年04月08日

となりの山劇 No.127 話にならない話 その10

となりの山劇シリーズ


一人くらいは話がわかる店員を置いて欲しい


 友人に勧める為のスキャナの現物を見に、某電気に行ったのです。この店舗はなかなか具合がいい場所にあって、行きやすいのです。すると、やはり店員が1人近付いてきました。

「いらっしゃいませ。スキャナをお探しですか。」
「このね、GT9700Fという機種なんだけど。」
「はい。」
「透過原稿なんだけど、『ロクナナ』って使えるかな?」
「ええ、フィルムの取り込みも可能です。」
「・・・・・・・」

 この時点で、これはヤバイと思ったのだが、話を続けた。

「フイルムにもいろいろありましてね、普通は35ミリと言うんですよぉ。それではなく、『ろくなな(6×7)』という特殊フィルムを使いたいのです。」
「はぁ~~~少々お待ち下さい。」

 そう言って、その店員は機種のカタログを探してスペック表を眺めていた。

「ここに『35ミリ』と、『ヨンカケルゴ』と、『ブローニー』って書いてありますね。『ロクナナ』とは書いてないようですが。」
「ですからブローニーにもいろいろなサイズがあって、ほら、このオプション写真を見る限りは正方形だからこれは『ロクロク(6×6)』用なんですよ。」
「はぁ・・・」
「でも、仕事柄使うのは『ロクロク』ではなくて『ロクナナ(6×7)』もしくは『ロクキュウ(6×9)』なんです。ほら、この『シノゴ(4×5)』の上のスペースは『ロクナナ』が使用できるのではありませんか。?」
「少々お待ち下さい。」

 その店員は再びカタログを穴が開くほど眺めていた。確かにカタログには『ブローニー』としか書いてないのである。困った店員は、メーカーに聞いてきますと言って何処かへ行ったまま数分たった。

「申し訳ありません。メーカーの担当者がつかまらないものですから・・・」

 実際に箱から出して見せて貰えればわかるんだけどね。今からそんな事言うのも面倒になってきたんで、結局そのまま店を出たのであった。時間もなかったし。



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posted by サンタ at 15:17| Comment(0) | 本家山劇/となりの山劇 | 更新情報をチェックする
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