2015年04月08日

となりの山劇 No.114 ご禁制品の憂鬱

となりの山劇シリーズ


実は現在でも一度も破った事がありません


 昨年の年末辺りから、カミさんの実家を建て直すの建て直さないのという騒ぎが起こっていて、何故だか我が家も
巻き込んでの大騒ぎになっているのであります。問題は私のバイクです。

 私のバイクが今何故問題になるのか? それは今から数えると約13年前、カミさんと結婚する前におつきあいをしていた頃に遡ります。当時の私はFZR250、カミさんはSRX250に乗っておりました。私とカミさんと知りあったのはとあるバイク屋が主宰するツーリングでした。しかしながらその時に覚えていたのは私の方だけ。カミさんは私のことはてんで記憶に無いそうであります。ま、そんな事はいいとして、その間にいろいろとあったような無かったような、とにかくそれからきっちり1年後からおつきあいが始まりました。

 その当時は私は実家、つまり名古屋市内の大須の近くに住んでおりました。それに対しカミさんは岐阜市内にある実家、とはいえ岐阜駅前や有名な柳ケ瀬からは少し離れた、長良川を越えた忠節の近くにあります。私の実家とカミさんの実家とでは距離にしたらおよそ45キロは離れているのではないでしょうか。ですから当然、愛知県の山奥へツーリングする時は私の方で待ち合わせをし、岐阜や長野方面、はたまた滋賀北陸方面へツーリングする時はカミさん側で待ち合わせをしていたのです。

 私の方の待ち合わせは当然私の家ですが、カミさんの方での待ち合わせはいつも何故か岐阜市内にある駐車場だったんです。聞けばこの駐車場をずっと借りていると言うんですよね。それで、カミさんは毎回実家から15分ほど離れているその駐車場まで自分の車でやってきて、そこでバイクに乗り換えていたんですよ。

 まあ最初の頃はカミさんの実家へ行った事もなく、何処に家があるのかも知らなくて、多分この駐車場の近くに家があるんだなという程度でしか認識が無かったんですが、ある日。実家はずーっと遠い事を聞きまして、何故こんなめんどうな事をするのかと聞きましたところ、カミさんの母がまた古い人でして、「家にバイクで帰ってきてはいけない。近所の人に見られてもいけない。」と言われているそうなんですね。要するに、娘がバイクに乗るなんてもっての外という考えがあるそうなんです。とはいえ、そういう家にこそ跳ねっ返り娘になろうというもの。カミさんは母に黙ってバイクの免許を取得してしまい、バイクを購入してしてしまってから母に話したんですって。そうしたら、先程のような答えが返ってきたそうなんです。

 その話を聞いた当時は未だ結婚なんててーんで考えておりませんでしたので、「ふーん、大変なんだね。」という程度しか考えなかったんです。ところがところがそれからいろいろと話は急展開して、少しは結婚を意識し始め、一度くらいは彼女の実家へ行ってみようかという気になった時に、彼女に言われたのです。

 「私の家に来るときは絶対にバイクで来ないでね。」
 「えー、なんでー。」
 「ダメったらダメなの。」
 「それは君だけの話じゃなかったの?」
 「それは貴方も一緒。いい?バイクは駄目よ。」

 そこまで言われては仕方がないので、しぶしぶ電車で彼女の家に行ったのです。するとね、はっきりと言われたんですよ。

 「バイクで我が家へは来ないで頂きたい。」

 彼女の母に面と向かってそこまで言われては「はい」としか返事が出来ません。

 という訳で、結婚してからそろそろ10年ほど過ぎようとしていますが、その間に一度たりともバイクでカミさんの実家へは行った事がありません。「そろそろどうか」なーんて聞ける雰囲気では無いのです。

 さて、話はカミさんの実家を建て直すかどうかという話に戻りますが、そうです。もしこの話が進行しますと、私はカミさんの実家に「居候」する事になりそうなのです。立場としては決して養子ではなく、あくまでも「居候」です。

 さて、実際にこのような状況になったとき、果たして私のバイクはどうなってしまうのでしょうか。今のところ、気がついてか気がつかないでか、義母も私もお互いにその話題には触れようとはしません。でも、いずれは話を決着しなければいけない時が来るのでしょう。そのことを考えると憂鬱で憂鬱で夜も眠れません。おかげでこんなにやつれてしまいました。(ウソ)



※いろいろあった結果、実家の建て直しは完了したものの、同居してません。そらー、あーた。いろいろあるんですよ、いろいろと。



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posted by サンタ at 13:52| Comment(0) | 本家山劇/となりの山劇 | 更新情報をチェックする
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