2015年04月02日

となりの山劇 No.111 DPEの謎 その1<NikonF501購入記>

となりの山劇シリーズ


結局 Nikon F501 を購入した話


 そういえば巷で写真屋の事を『DPEショップ』って言っているようなんだけど、そもそも『DPE』って何だろうね? ちなみにフルスペックだと「DEVELOPING‐PRINT‐ENLARGING」って書くみたいなんだけど、果たして写真ショップの事を言っているのか、それとも何かの業態の事を示しているのか。これを見ると余計に訳判らなくなってしまうね。
 結局辞書を引いてもよくわかんなかったから、ここでは強引に『DPE=その店舗内で現像プリントを行う店』という定義にしておきたい。でも、正解は何?何?誰か教えて。ホントに知らないんだから。

 という事で、今回もまたまた写真のお話。何だ、またか!と思われる人は正解。このシリーズの第1回は現在主力機種の『ヘキサー』という超高画質、超ド級マイナー機種の『ドタバタ衝動買い購入記』だったし。それから写真がらみの話が何度か登場するし。何だかんだ言って写真が好きなんだろうね。

 それも、ただ「好き」なだけ。写真を撮影するときの基本方針は昔から一貫して『数打ちゃ当たる』方式だし、そもそもフィルムだってフジのISO100しか使用しないし。カネがかかるリバーサルなんて見向きもしないし。風景を撮影するにしても三脚すら使用しないし。
 そういう事をやっているくせに、少しでも奇麗な写真を写してみたい。何だか矛盾しているような気もするけれど、ヘキサーを購入したおかげでどうにか『基本的な画質』だけは手に入れたから、後はいかにシャッターチャンスに巡り合えるかだと、そう思い込む様にしている。

 そもそも昔っから『数打てば当たる』方式を採用してきた割に、出来上がって来る写真がイマイチ不満があった。マニュアル一眼を使用すればピンが外れるし。だからと言ってAFのコンパクトを使用すると、どうも画質的にイマイチだし。どうも具合がよろしくなかった。かつてマニュアルの牙城である一眼レフにもAF化の波が押し寄せ、見た時に何だかオモチャみたいだな~と思いつつ、『F401』を購入してみたものの、最初っからAFニッコール28~85ミリというフィルタ口径が大きいレンズをセットで購入したものだから、これが予想外の失敗。

 通常光での撮影は問題ないのだか、当時としては画期的で、ニコンの機種に初めて搭載されたという本体にビルトインされたポップアップ式のストロボ。これが夜間撮影は勿論の事、日中撮影においてもシンクロして、逆光もオッケーという能書きであった。購入する時に安くて無難な35~70ミリにしときゃよかったのに、見栄を張って28~85ミリにしたものだから、その大口径のせいで、ストロボの光がレンズにケラれてしまう事が判明した。レンズを標準~望遠側にした時は大丈夫なんだけど、広角側にすると、ストロボを使用して写した写真の下側にレンズの影が出る。最初は何の影響か判らなかったけれど、必ず同じ位置。横位置にしたときの写真下部に丸い影が出来るので、これはレンズの影だとわかった。
 
 そこで改めてカメラカタログをじっくりと眺めると、殆ど読めないような小さな字で「この組み合せはストロボ撮影に影響がある」と、ちゃーんと書いてあるではないか。コノヤロー。この説明書きを基にカメラを返品交換してやろうとも思ったけど、むしろそんな事よりも、どうせ必要だからと思って外付けのストロボを購入する事にした。

 ところが、いろいろと写真を撮影するものの、どうも手に馴染まない。カラダに馴染まない。画質や色再現性の方は流石ニッコールだけあって上等なもの。でも、何処かが違う。自分なりにいろいろと原因を探すと、どうもこれが『一眼レフっぽくない』という点に落ち着いたのであった。

 その最大の原因は『絞りの設定』であろう。新しい年式の401の事は知らないが、当時の401の絞り設定はカメラ上部。一般に「軍艦部」と呼ばれている部分にあり、レンズについている絞りは常時f22にセットしたまま動かさない。せっかく一眼を使用しているのに、何だかカメラを使うという実感が湧いてこない。今思い出してみると、多分この辺りじゃなかったかなーっと思う。

 それで結局、たまたま現像に出した店に置いてあった中古のF501が気に入って、購入して間が無いF401を下取りに出して購入するという展開になった。このF501が、現在でも現役の一眼レフカメラであります。型番から見て新しそうに感じるけれど、これがとんだ間違い。F501というカメラはF401よりも以前に発売された、『ニコン初のAF一眼レフ』。現在からすると機構的にも古いだろうし、AF速度なんて笑っちゃうくらい遅いけれど、これがすごく手に馴染む。中でも一番気に入ったのは『液晶表示』が無い事。全ての操作はマニュアルカメラそのものだけど、実はAF。それはそも筈。このF501よりも先行販売されたF301というカメラがあり、こいつはF501と全く同じ外観形状してて、見た目の違いは本体に印刷された「AF」の文字と型番だけ。
 
 じゃあ、F301にAFを組み込んだカメラがF501か?と思えるけれど、その辺りの開発話を読んでみると、どうも違う。要点だけ言うと、もともとF501として開発していた本体からAF機構を外したカメラがF301って事らしい。その証拠に、F301を分解すると本体の内部にAFを外したスペースがそのまま存在しているという。これがF301とF501という外観そっくりカメラの秘密。

 だから、F501というカメラはAFのくせに、マニュアルの様な操作性を併せ持っている。ダイヤル表示オンリーで、液晶が無い事も然だが、変わっているトコロでは、例えばデート機能や高機能なデータパックを備えた交換パーツとしての裏ぶたの『オプション』が存在するといった、あたかもマニュアルで使用するかのようなマニアックなアクセサリーが揃っていると言う事。中でも一番ユニークなのは『スクリーン』を交換可能な事。自分の501はスクリーンを純正から『方眼スクリーン』に交換してある。実はこれが作画にすごく役に立っている。スクリーン交換の善し悪しは別にして、こういったマニュアルっぽい要素を持ったAFってのが気に入ったトコロではある。

 あらあら、最初DPEの話で始まったのに、カメラの話になったらつい力が入ってしまった。あー、いつもの悪い癖だな。しょうがないなぁ。・・・という事でこの続きはまた次回に。



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posted by サンタ at 17:30| Comment(0) | 本家山劇/となりの山劇 | 更新情報をチェックする
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