山劇トラベルシリーズ |
松山市内の鉄道はオモシロいぞ
実はまだ松山にいる。松山ユースにて指定された部屋はロフト付きの部屋。下の階が2段ベッドで、我々が指定されたロフト部分は6畳程の畳敷きになっていた。いずれにしても狭いことには変りはない。
目が覚めたのは早朝6時頃。旅行している時は目覚ましよりも早く目が覚めてしまう。今回のユースは朝食をセットしていないため、朝の準備完了後はこれ以上の用はないので早々にチェックアウトしてしまう。散歩をしがてら朝食できるトコロを探すためである。
今日の天気は良さそうなので、昨晩購入した安物ビニール傘は置き傘にでもしてもらおうと思う。なるべく荷物を増やしたくない。
とりあえず押さえておきたいのは再び道後温泉本館である。昨日到着したのは殆ど夜だった為、細かな外観を見れなかった。せっかくなので、明るいトコロでじっくりと見たかったのである。
「あら~これは凄い!」
「話には聞いていたけど、此れ程とは!」
何が凄いって、朝っぱらから並ぶ行列に驚いた。そういえばガイドブックに早朝6時半から朝風呂営業を開始とあった。現在まだ7時前である。それなのにこの行列はなんだ。行列整理の警備員まで出動している。
我々もあわよくば朝風呂を。と考えていたがこの行列を目の当たりにしてその気が失せた。まあいい。昨日じっくりと堪能したから。と、誰に言う訳でもなく言い訳をする。
それから暫く本館を中心に散策し、道後温泉駅へと向かう。途中、喫茶店でも営業していないかと見回したが、何処も空いていない。ここは素直に市電で松山駅に向かう手である。
道後駅から出発する市電にはいろいろな行き先があり、松山駅行
きは間違えやすいので注意が必要。
「市駅前行き? 松山駅前行き? なんだこりゃ?」
昨晩道後駅に到着した折りに帰りの路線を確認したときの事。駅前行きという路線が2つも存在していたのである。フツー常識的に考えると、『駅前』というのはその町で一番大きな駅の駅前だと考える。なのにその駅前っちゅーのが2つもあるとは何だ?
「松山駅へはどの路線に乗ればいいのでしょう?」
「松山駅というのは、どちらの松山駅でしょう。」
「????。 松山駅へ行きたいのですが。」
「JRの松山駅ですか? それとも伊予鉄の松山駅ですか?」
「JRの方でお願いします。」
会話をしていくうちに、どうやら松山市内には『松山駅』が2つ存在しているとわかった。実際にはどちらが大きな駅かは知らないが、一つは今回我々が贔屓にしているJRの『松山駅』。もう一つが松山城の正面に位置している伊予鉄道の『松山市駅』。文字にして1文字の違いだが大きな違いらしい。
そういう予行練習を経験して居る我々は、道後温泉駅に待機している数両の市電の中から当然というような顔つきで正しい車両に乗り込むことに成功し、意気揚々としていた。ただ、乗り込むトコロまではよかったが、乗車してからすかさずカメラをチラつかせる辺りがフツーではないとばれてしまう。大体こんな休日のしかも朝っぱらから市電に乗る一般市民なんて居ない。
帰りの車窓は行きの反対なので何ら変わりばえはしない。ただ、昨日変なものを見かけたのでその確認をしたいと思っている。
その変なものというのは『鉄道同士の平面交差』である。これが同じ鉄道会社同士ならわからなくともない。名鉄(名古屋鉄道)だって面白い箇所がいくらでもある。市電同士の平面交差なんて当然であろう。
ただ、ここでは異なる鉄道会社の路線が平面交差をしているところが面白いと思う。フツーは立体交差にするトコロである。これが例えばJRと伊予鉄との平面交差だったら結構怖い事になると思うのだけど、ここは伊予鉄と市電という組み合わせというトコロがミソ。
一般的に市電は車のような通常車両よりは若干優先権があるものの基本的に通常車両と同じ扱いである。つまり、信号が赤なら車と共に停車しなくてはいけない。
だからここの平面交差も同じ事で、車と同じ様にして伊代鉄の踏み切り待ちをしているのである。市電が鉄道の踏み切り待ちをする図って、面白いとおもいません?。そんなの自分だけ?
そんなこんなでJR松山駅に到着したが、次に乗る電車の発車までは1時間近くあったので、近くで見つけた喫茶店でモーニングを注文して時間を潰すことにした。
8時40分、八幡浜行きの普通電車に乗る。昨日今治から乗った車両と同じステンレス製の車両である。車窓はあんまり代り映えしない。ただ、昨日から気がついていたが、窓から見える民家の屋根にシャチが乗っかっているのである。古くて立派な家ほど乗っているので、多分この地方の特徴だとは思うが、何だかオモシ
ロイ。
屋根にシャチを乗せるというのは、名古屋地方だけの事かと思っていたのでなおさらである。でも、さすがに金のシャチを乗せている家は無い。ここらが名古
屋地方とは違う。名古屋地方には実際に『金のシャチ』を乗せている家が存在するのである。写真だけ見せられた時はふ~んという感じだったが、実際に金のシャチが乗っているのを見つけてしまった時には声を出して驚いてしまった。思わず家のインターホンを押して主人の顔を見たいと迄思った。金のシャチには、それ程のインパクトが存在する。
車窓の屋根にあるシャチはいずれも通常の銀タイプで控えめではあるが、その数が多い。あちこちにある。いつの間にか屋根ばかり見ているうちに9時54分、次の下車駅『内子』に到着した。ここには古い町並みが存在しているという。
次回は内子編。
全然期待していなかった内子の町で我々を待ち受けていたものは。
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