霧の御在所もなかなかオツなもので
7月24日のこと、親と弟夫婦と一緒に御在所に行ったのです。でも、おいらは大垣に近いし、実家は鶴舞だし、弟夫婦は南区だし。名古屋で集合するのは非効率ということで、9時に東名阪御在所SAで待ちあわせにしたのさ。
うちんとこは順調に揖斐川堤防道路をだーっと走り抜けて桑名東インターから東名阪に入り、何の障害もなく15分前にはSAに着いたんだね。
思えば朝飯をあんまり食べてなかったから食堂で伊勢うどん300円也を食べてたら携帯に電話が入った。
「悪ぃ悪ぃ。ちと手違いがあって、いま養老なんだわ」
「よ、養老?」
何故か弟夫婦号は名神高速養老SAに居るのだった。
「どこをどう走ったら養老SAに着くんだよっ」
「ま、手違いと言うことで。だからあと1時間くらいかかるかも。」
どうやら何を間違えたか楠ジャンクションで東名阪に入りそこね、そのまま小牧ジャンクション迄行ってしまい、しかも名神に入ってしまったらしい。
何故素直に吹上インターから名古屋高速に乗らなかったのか?プンスカ。
それから約1時間後に無事合流し、いざ御在所を目指して四日市インターから降りても山の姿形すら見えない。
「なんだかすごく霞がかってるんだよね。」
結局山の姿が見えたのは本当に近くなってからで、湯の山温泉方面に上がって行くと今度は天気が怪しくなり、ロープウェイ乗り場に着いた途端に雷鳴が轟いた。
「今の雷でロープウェイ止まっちゃったよ。頂上の雷雲が去ったら再開だって。」
「ん~、それじゃ待とうか。すぐどっかいくんちゃう?」
軽い気持ちで1時間以上待っていたら空が明るくなり、運転も再開したので早速登っていくと、頂上付近に再び雲が立ちこめてきて、気がついたらゴンドラは雲の中。世界は乳白色で何もみえません。
ロープウェイ頂上駅は実は頂上では無く、そこから一人乗りのリフトで10分の場所が頂上だという。どうせ真っ白で何も見えないとわかってたが、行くことにした。
リフト頂上駅は思った通り何も見えない状態で、適当に記念写真を撮って帰ろうとした時、霧が濃くなってたなと思ったら視界がにわかにぐっと落ちた。そして、ついに雨が降りだしてしまったのだった。我々はすぐさまリフト頂上駅の待ちあい室に駆け込んだ。そこには20人くらい居たのではなかろうか?
すぐ帰るつもりだったから傘もカッパも着替えも持ってないし、やだなーって思ったその瞬間。ピカ!どっか~ん!と雷が鳴りだした。雨足は大粒でまさしく豪雨。閃光と音が全く同時であることから我々はまさしく雷雲のど真ん中にいたのではなかろうか?
閃光が光った瞬間に蛍光灯から怪しい光を発し、地響きがすると係員は「あ、今のは近くに落ちましたね」なんて涼しい顔して言うんだよね。 コラコラコラ!。
このまま降りれなかったら間違いなく翌日の新聞を飾るんだろうなぁと思ってたら、1時間もたたないうちに雨が止み、音もしなくなった。
すかさず係員はリフトを再開して無事、ロープウェイ山頂駅に着いたのだった。リフトに乗っていた10分間がまるで生きた心地がしなかったわ。本当に。
それから暫くしてロープウェイも運転再開したので、ロープウェイに乗ってゴンドラが雲の外に出ると、ゴンドラの下にヘリがホバリングしていた。
「あのヘリって、どう見ても救助用だよな。」
ゴンドラがヘリの真横を通過して暫くすると昇りのゴンドラの中にオレンジ色の服を着たレスキューと思われる集団が乗っていた。もしかして登山の人が遭難でもしたのだろうか?
それから青滝を見てから温泉に入り、すっかり遅くなったので夕食をどうしようかと話してたら、母が「桑名の柿安ってどお?」と言うからそこに行くことになったのはいいのだが、その場所を誰も知らない。
とにかく桑名に行けばわかるだろうとたかくくり、適当に走ってもわからない。散々探しまくった揚げ句、仕方ないから道行く人に聞いてやっと「柿安本店」に着いた。着いたのはのはいいのだが、店の駐車場には1台500万円はするであろう高級車がズラリ並んでいる。
駐車場の様子に一抹の不安を覚えたので、揃って入店する前に、この店をリサーチしてくるよう斥候を派遣し、その報告を待つこと5分くらい。どうやらここは牛肉関係のとんでもない高級店で、我々がこうして気軽に入れるような店ではないと判明したのだった。
柿安本店から逃げるように離脱した我々は何も無さそうな桑名の町の中に1件の中華料理屋を発見し、迷うのも面倒くさいので、そこに陣取る事にした。店に入ると、今度は無事、身分相応のようで安心した。
今日は何でもアリというので、いつもの「王将」の乗りでアレコレ注文して待っていると最初のコーンスープが到着した。見るからに特大な丼に並々と入っている。2人前注文したので、これは2人前を1つにしてくれたんだな、と思ったらもう一つ同じものが出てきた。
「あの、これ1つが1人前なんですか?」
「はい、そうです」
こんなコーンスープ、おいら一人でもきついわ。と思うと同時にとてもヤバイ気持ちになった。いつもの王将のノリで注文してしまったので、この1品で判断すると、全体の分量が不安になってきたのだった。
その不安はまさしく的中した。その次に出てきた天津飯のご飯の量 は王将の2倍以上。味噌ラーメンはどんぶりに並々でこぼれそう。八宝菜は皿に山盛り。エビチリの大きなエビはいくつ入っているのか?全体にそんな感じで、我々は身動きできないほど食べまくることになってしまった。
今度桑名に行ったときはまたこの店に入ろう。うちの家族だけなら天津飯1つ、餃子2人前、コーンスープ1つ、それにプラス何かオカズを1品で4人分が充分に賄えるだろう。
その店の前で解散となり、既に暗いので揖斐川は避け、長良川の堤防を延々と北上して無事に自宅に帰り着いたのでした。
今日の一言・・・・・疲れた。
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