2013年02月12日

となりの山劇 No.057 FZR250


外観ほどに走らなかったバイク


 世の中のFZRのファンには申し上げないが、このバイクだけは気に入らない。
 まずは車体。乗っていたFZR250は初代の赤白で、フレームは細い鉄角パイプ。外装をはがすと、それまで発売されていた「フェザー」と殆ど同じ。要するにFZR250はフェザーの車体にレーサー風の外装をうまく取付けただけのような感じがする。(もちろん細部はちがうが)

 排気音はまあまあだが、とにかく走らない。この前にNS400Rに乗っていたので、あの化け物のような加速と比べるのはちと酷だが、「排気音」のイメージにスピードがてんでついてこない。常用8000以上という高回転型エンジンにはすぐに慣れたが、そこから先の加速が、「モーーー」という感じでスピードが全然乗ってこない。まるで原付に乗っているように錯覚する。しかしここで誤解なさらないように。これはこれでVTよりはずっと速いのです。後年、叔父のCBR250に乗せてもらったことがあるが、CBRのエンジンの「伸び」は素晴らしく、FZRとは大違い。すっごく快適だった。

 それでも、なんとか気にいるようにカラーリングを変えてみたりもした。特徴にもなっているカウル後部の黒いゼッケンシートが嫌いだったのでさっさと剥がしてしまい、FZR750のストロボラインがサイズがピッタリがと気がついたのでそれをわざわざ取り寄せ、剥がした替わりに張り付けた。するとどうでしょう。駐車場に止めておくと「これ、何cc」と聞きに来る人もいたくらい、傍から見ると排気量が解からない正体不明バイクが出来上がったのでした。

 実はこのバイクで、開通の年の瀬戸大橋を渡っています。岐阜のバイク屋主催のツーリングだったのですが、まわりはリッタークラスの大型車ばっか。おかげでついていくのにかなり苦労したのでした。

 ここで「FZRを売ってやる」という決定的な事件が起こりました。ある日の事、名古屋と岐阜を結ぶ国道22号を走っている途中でTDR250と競争になり、信号の度に徹底的に負けたのでした。そりゃあTDRのエンジンはTZRのエンジンを積んでるから負けるのはあたりまえかもしれません。しかしあそこまで大差がついては悔しくて悔しくて仕方がありません。
 そして、それに追い討ちをかけるようにクランクケース辺りからオイル漏れが発生しました。さっそくバイク屋の大将に相談すると、エンジンを一回降ろしてケースをバラさないかんそうで、見積が10万円を越えました。

 結局、修理に10万円という大金を支払う気にはなれず、その分を次の購入資金に回してしまったのでした。





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posted by サンタ at 22:27| Comment(0) | 本家山劇/となりの山劇 | 更新情報をチェックする
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