2013年02月12日

となりの山劇 No.055 TW200


一番長い間つきあったバイク


 いろいろなバイクを乗り継いで来た自分としては一番長い間乗っていたバイクがこのTWです。後年、このTWがカスタムベースとして大ブレイクするなんて想像すらしなかったですね。ずっと不人気車種で、カタログ落ち寸前まで行ったんですもん。

 TWが発売されたのはもう随分昔ですよね。あの独特なスタイルに惹かれて、発売後すぐに手に入れました。ですから、色は勿論赤白のヤマハオリジナル色です。
 その当時、たまたま3度目の北海道ツーリング計画が進行中だったこともあるのですが、なによりあの巨大なタイヤが気に入ってしまったのです。

 初めてあのスタイルを見たのは、ほら、誰だったか単車で北極へ行った冒険家が居たでしょう。その人が乗っていたバイクが、TWの原形だったようです(あれは4ストではなくて2ストだったような記憶がある)。その頃から頭の片隅に残っていたんでしょうねえ。

 このTWの長所は、とにかく丈夫いということ。私はTWで近所の川の堤防を登ったりして遊んでいたのですが、登りに失敗すると下敷きになってはまずいのでバイクをさっさと手放し、自分はさっと逃げるとバイクは堤防を転がり落ちていきます。そんな手荒い扱いが日常茶飯事だったのですが、何一つ壊れません。余分な部品が何ひとつついてないからでしょう。

 ですから砂地もガレ場もお手のものです。また、車体の大きさが、遊ぶのにジャストサイズでやや小振りのTWは、どんな所へも入れます。まさに、自転車が通れる所ならTWも通れるのです。

 TWの馬力はたったの16psしかありませんが、充分なトルクがあり、普通 走る分には何の不足もありません。オプションに実用車並の大型キャリアを取り付けてあり、そのおかげで巨大な荷物も完全に固定でき、長距離も楽々こなします。私はTWを北海道をはじめとして紀伊半島、信州、丹後、鳥取など様々な場所へ連れて行きました。
 特に北海道へ行った時はまだ珍しい車種だったんでしょうねぇ。行く先で「これは何だ?」と聞かれたものです。

 反面、欠点の方は、それこそいくらでもあります。きりがないので重大な所だけ言うと、まず前後ドラムのブレーキ。全く効きません。しかし、そのおかげでブレーキングの名人になりました。次にチェーン。TWについているのは250ccクラスのものとは1ランク規格が低いのか細く、すぐに伸びます。しかし、おかげでチェーン張りの名人になりました。その他にも、ライトが暗くて使い物にならないとかいろいろありますが、「いたらない子ほど可愛い」という諺があるではないですか。要は、スピードを出さなければ(出ないともいう)良いのです。そうですねぇ、50キロ辺りが気持のいい速度ではないでしょうか。おかげで、免許証も金色になりました。

 こんないろいろ遊べて楽しいTWを10数年乗っていまいたが、名古屋の自転車置き場に置いてあったところを盗難に遭ってしまいました。その後出てはきたのですが、その当時相当老朽化してエンジンから異音が出ていたような状態だったので修理を断念し、欲しいという人に譲渡してしまいました。とても残念だったのです。





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posted by サンタ at 21:32| Comment(0) | 本家山劇/となりの山劇 | 更新情報をチェックする
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