さらにそのまま山に登ってみる
死にかけた翌日、懲りないおいらはそのバイクで木曽駒高原の更に上にあるスキー場迄上がっていく。空気は相変わらず冷たいが、夜中に比べればマシである。高原の別荘地帯を快調に通過し、木立の中を通りすぎると少し開けた場所があり。そこから御岳山方面の山々がくっきりと見える。バイクで来てよかったと思う瞬間である。
山小屋はさらに急な山道を上ったその先のスキー場の前にある。そのスキー場は現在「新和木曽駒高原スキー場」と言う名前だが、当時は拡張される前で、小さなリフトが2本あるだけの小さな穴場のようなスキー場であった。
友人の山小屋はそんなリフト乗り場の真ん前にあって、小屋の入口からリフト乗り場まで歩いて30秒程であった。しかしながら、ある年スキー場拡張が決定し、ゲレンデ拡張のために小屋を撤去移設する事になった。
その代替地にログハウスを作ろうというのが親父の野望であった。思えばこの頃迄の木曽駒高原が、私にとって一番いい時代だったのかもしれない。
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