2013年02月06日

山劇 No.070 モデルガン昔話 3

山劇/となりの山劇シリーズ
ついにプラ製モデルガンが登場

 時代は中学校になった。既に銀玉鉄砲での遊びはとうの昔に卒業し、やっとモデルガンに興味が出てきた。しかしながら買うにはやはり当時の小遣いからすると高価すぎて、相変わらずてんで話にならない。そこで目をつけたのは「エルエス」のプラモデル。それは一応プラモデルだが、内部部品まで精巧にできており、きちんと組み立てができれば本物のように作動する・・・・はずだったが、接着剤をつけて固定して1日待つことが我慢出来ずにどんどん組み立ててしまうため、中途半端な接着面がすぐにはがれてしまい、まともに完成した事は殆ど無かった。

 多分この当時だと思うが、空気銃界にちょっとした異変があった。薬莢に「BB弾」を詰めてエアーでBB弾を発射した後、レバーアクションで空の薬莢を飛ばし、次の薬きょうを装填する。というエアーガンが増田屋から発売された。しかもこれがけっこう侮れない威力を持っていて、至近距離から撃つと薄めの段ボールなど楽々と貫通し、足を撃とうものならアザが出来る程の威力があった。そしてこれがBB弾というものを見た最初であった。

 エルエスのプラモは、完成しても重量感は殆ど無く、手に持った感触は銀玉 鉄砲とあんまり変わらない。しかし、ここにおいてエポックメーキングな「マルイ」のモデルガンシリースが登場した。
 これは内部に金属部品を多数使用するというモデルガンで、当然タマも金属製で重く、何よりも画期的だったのは、プラモのくせに火薬を使用できる点にあった。とはいえ、タマの先端の窪みに一粒の火薬を入れて音を鳴らすだけという極めて原始的なものだったが、シリーズが進むにつれて「ブローバック」するモデルも現れた。が、しかしながら所詮基本がプラモなので耐久性がさほど強く無く、作動不良や破損も早かったようだ。

 時代は高校になり、怪しげなクラブハウスにこもるようになると、どこからか好き者が集まりだした。類は類を呼ぶのである。当時のモデルガン界は、金属製は銃口が完全に塞がれるのと同時に、新種として黒い強化プラ製が登場していた。いわゆる『ABS樹脂製品』というやつである。

 当時のメーカーとしては「MGC」が有名。MGCは『MGキャップ』なるものをいち早く開発し、既に一時代築いていた。
 しかし、その価格はまたもや小遣いの枠から大きく外れ、それこそお年玉を総動員しなければ買えない金額だった。いつまでたっても買えないのである。仕方なく我々は、名古屋駅前のサンロードにあるMGC店へ行って、ショーウインドの中を眺めているだけであった。



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posted by サンタ at 23:00| Comment(0) | 本家山劇/となりの山劇 | 更新情報をチェックする
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