2013年02月02日

山劇 No.048 嫌いじゃ その3

山劇/となりの山劇シリーズ
渋滞もまた我慢ならない

 最近すっかりと忘れていたけど、嫌いなものというか嫌いな事を思い出した。それは『行列』。要するに並ぶことが嫌いである。

 そう、これを車で例えるならば『渋滞』。この大ッ嫌いな渋滞を最大限避ける為に御禁制品に乗っているようなものでる。とにかくワシは渋滞が大っ~~~嫌いである。だから、何かにつけて『シーズン』と呼ばれる時期には何処へも出かけない。例えば身近なトコロでゴールデンウイーク。ワシはウチからせいぜい1時間圏内で勝負していた。しかも裏道を完璧に制覇しているから普段の渋滞にも まれる事もない。

 とはいえ全ての渋滞を避けられるかというと、決してそうではなく、やむを得ない場合もある。先日の5月2日がそうだった。毎年この日だけはワシの両親を招待というか、一緒に何処かへ遊びに行く事になっている。でも、むざむざ渋滞の餌食になるのはシャクなので、せめて行きの渋滞を避ける為に早朝から出かける事にしている。具体的には6時とか。それくらいの早朝だとさすがに車が少なくて快調に走ることが出来る。贅沢を言えばあと1時間程早く出発したいところだが、そんな早い時間に子供たちを起こすのは至難の業である。

 目指す場所も、あまり観光地かされていなくて人出が少なそうな穴場を探す。例えば昨年は郡上八幡へ行った。恐らく大多数の人にとって郡上八幡というのは高山へ、もしくは蛭ケ野への単なる通 過地点だろうと思う。しかし、実際に町並みを散策すると意外に古くてしっとりとした建物が多い城下町がそこにある。その前は美濃市へ行った。ここも郡上八幡と同じように目立って観光地化されていないが、それなりに古い建物が残されており、しかもそこにはまだ人が住んでいる。美濃市で有名なのはやはり『美濃和紙』で、唯一公開されている民家はその美濃和紙の問屋だった家である。

 しかもそういった町には意外な料理店。美濃市には外観からは何処にでもありそうな昔ながらの定食屋みたいで、まるで想像できなかったけれど、注文してから裂いてくれるような鰻屋があったりして、その意外な発見が面白かったりする。もちろん予備知識全く無しの行き当たりばったりである。ワシのカミさんはどちらかと言えばメジャーな観光地へ行きたがりなので、到着する迄はあんまりいい顔をしないのだが、帰って来る頃には満足した顔になっている。

 最近は東海北陸自動車道が出来たおかげで郡上八幡くらいならウチから1時間そこそこしかかからない。これくらいならば狭い車でも我慢できるのではないだろうか。ちなみにウチの車は新型シティーだ。カミさんはこの車で子供の保育園の送り迎えをしている。ある時他の母親に「セカンドカーですか?」などと聴かれて困るそうである。とんでもない。我が家では正真正銘これが唯一のメインの車である。プンプン(-_-)

 話がそれたが、とにかく、それくらいの圏内ならば抜け道脇道を知り尽くしているので、すみやかに渋滞を回避出来るのである。ところが、今年は目先を変えて海へ行こうと思った。ウチからすると海と言っても2通 りある。いつも行く日本海方面か、昔懐かしい知多半島方面か、である。ここで親と相談した結果、とにかく知多半島の師崎へ行き、港から出ている船に乗って何処かへ行こう。という事になった。何処かというのは伊良湖か篠島か日間賀島か、はたまた鳥羽かという事になる。子供としてはただ単に船に乗れるとあって大喜びであった。

 場所が決定したのはいいのだが、心配事がある。第一に知多方面の道路事情に疎い事。二番目にゴールデンウイークという事もさることながら、月齢が満月に近いという事。満月という事は海が『大潮』であるという事。要するに絶好の潮干狩り日和で、通常にも増して車が多いのではないかという事を危惧したのである。ゴールデンウイークに潮干狩りが重なる。これは常識的に考えてもかなりヤバイ。出発時間を考えなくてはいけない。とも考えたが、それでもウチを6時出発で名古屋を7時出発が限界であろう。その当日。いろいろ諸事情があって名古屋を出たのは8時になってしまった。さっそく名古屋高速に入ると、いきなり渋滞。

 「やられた!」

 今回の計画は出だしからよくない。しかし、列が進んで行くうちにその渋滞は左側だけになった。左側だけ延々と渋滞している。これは何を意味しているのか。名古屋高速で知多方面に向かわれた事がある人なら解ると思うが、左側は知多半島有料道路へ向かう道である。という事は知多半島有料道路は既に渋滞していると判断してよい。この列に並ぶ事を本能的に避けてしまったワシはそのまま真直ぐ走って23号線に合流し、有松インターで右折した。心は既に下道を通る事を決意している。
 とはいえ、殆ど通った事が無い道なので僅かな過去の記憶と地図だけが頼りである。

 「確かこっちで良いはずだ。」

 心の中でそう叫ぶ。実はヒヤヒヤである。あるトコロでは町中を避けてバイパスを走り、地図で見つけた裏道を走り、その選択は順調であった。ところが。

「あれれ、急に渋滞してきた。」

 河和まであと数キロという地点で渋滞してしまったのだった。



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ラベル:嫌いなもの 山劇
posted by サンタ at 18:45| Comment(0) | 本家山劇/となりの山劇 | 更新情報をチェックする
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