このシリーズを書くようになってから、身の回りの周りに何かネタが転がっていないかと普段気にも留めなかったような事に気を回してしまいます。例えばメガネ。かつての話の中でメガネを買い替えたという話が出てきましたが、その後電車などに乗っているときにはやたら他人のメガネが気になるのです。むしろこれは購入前に気を回すべき事だったかもしれません。
そういう目で見てみると、自分と同じような形をした小型で楕円形レンズのメガネがやたら多いことに気がついたのです。現在の流行と言ってしまえばまさにそれで、そうだとは言っても、なんだか流行ものを身に付けているようで、少々恥ずかしいような気もします。しかしながら、自分のような『チタン色』をしたフレームはそれ程あるまいと多少安心はしていたのですが、居たんですねー、これが、しかもその形も自分のと酷似している。
「ふーん、似たようなメガネもあるものだ」
そんなことを考えてい見つめていたら、ふと目が合ってしまったんですね。それが突然だったものですから目をそらすこともできず、お互いに目を見つめあうこと数秒。いや、実際にはもっと短かったかもしれない。しかしながらその相手も私と同じことを考えた・・・とは限りませんが、「クス」と笑ってくれたおかげで『事件』にはなりませんでした。危ない危ない。特に顔周辺のウオッチングには気をつけなくては。
次に靴も同じような理由で、最近では特に他人の履いている靴が気になります。誰がどんな靴を履いているのか。一時期は猫も杓子もナイキを履いていたようでしたがさいきんではそれ程でも無くなってきたようです。それでもナイロン製革製に関わらずアウトドアっぽい靴は市民権を得て今や定番になったようです。まーそれでもいろんな人がいるものです。きちんとヒモを結んでいる人、ヒモをだらだらにしている人、今どきかかとを踏んでいる人。きちんと手入れがしてある人、いつ捨ててもいいようなボロ靴を履いている人。ベーシックな靴を履いている人、靴底が厚い流行ものを履いている人等々様々です。
その時に危なかったのは女子高生の靴を眺めていたときのこと。女子高生の靴はどういうものだと眺めてから少し視線を上げて、ふーんいまだにルーズソックスが流行しているんだと納得し、この寒い時期にもミニスカートのような制服を着ているんだなー、あの素足は寒くないのかしらん。そこまで順番に眺めて考えたところで視線を水平に戻すと、その女子高生と視線が合ってしまったのでした。この時ばかりは「ヤバイ」と焦りましたが、その後も何も無かったのでほっとしています。あの時はきっと変質者がこちらを見ているとでも思われたのではないでしょうか。やはりこういう場合も気をつけなくてはいけません。
衣服もそうですね。人を外観で判断してはいけないとは言いますが、一般的にはやはり人は外観で判断されるのです。きちんとした身なりをしている人はそれなりに、だらけた格好をしている人もそれなりです。詐欺師と呼ばれる人や、人と接する機会が多い営業マンのような人たちは逆にその辺りの心理を逆に利用して誰にでも好感が持てる、そして信用してもらえるような服装をしているのではないでしょうか。
逆に、クライアント先に出向くことがほとんど無い。もしくは特に私のような業界の人は自分自身の服装にアイデンディティーを見いだし、何処へ行くにも普段着のような服装の人たちもいます。私の場合は特に上司から忠告されない限り、何処へ行くときもジーンズを着用していきます。
さて、話を車内に戻します。朝晩のラッシュ時にはそれ程でもないのですが、昼間の時間に電車に乗ったり、もしくは土曜日の車内には数多くのオバタ・・・いや、ナイスミドルな女性が数多くいらっしゃいます。そこで不思議なのですが、あのような方々がお召しになっている衣装をどうのようにして決められたのか、考えてしまう時があります。もちろんきっと私とはものの価値観が違いますから、一概には言えません。しかし、あの恐ろしく派手な柄の服。ラメがくまなく入った紫色の服。ヒカリモノがたくさんぶら下がった服。自分たちで決めるのは勿論ですが、きっとあのような服を「奥さまステキ」とか言って勧める人たちもいるのでしょう。恐ろしい世界です。
その外にもネクタイとか時計とか、鞄とか、傘とか、アクセサリーとか、読んでいる本とか、被っている帽子とか、持っている紙袋とか、いろんなものを見ていると、なんだか探偵にでもなった気分です。
それにしても寒くなった今ではあんまり見られなくなりましたが、タオルを頭に被っている若者。巷では『タオラー』と言うそうですが、あれを恰好良いと思ってやってるんかね。どーもその感覚がわからん。オジンになった証拠かね。
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