区画整理前までのこと
私のウチにテレビが入ったのは保育園から小学校に上がった頃だと記憶している。当然白黒で、さすがに扉はついていないが、その代わり足がついている。しかも当時のテレビの主流は真空管なので、スイッチを入れてから画面が現れる迄時間がかかるシロモノだった。私は「鉄腕アトム」や「オバケのQ太郎(初代)」を白黒で見た覚えがあるが、果たして自分ちのテレビで見たのか、どこかの家で見たのか、それとも本当はカラーだったけど、白黒テレビで観たから白黒だったのか、覚えが無い。調べればわかるかもしれないが、そこまでの根気は無いから結局わからない。
実は息子を朝のラジオ体操に連れて行くようになって初めて知ったのだが、ラジオ体操って6時半からなんだってね。ところが、私の町内では断固7時だった。誰が何と言おうが7時は7時。というのも、カミさんや会社の連中から、この時間の件で相当たたかれたのだ。しかし、私の母も証言しているように、私の町内では、朝のラジオ体操は7時からだった。夏休み中の毎朝、ラジオ体操の時間の10分前に何かの曲がかかり、それを聞いてから町内のメイン通りに集合し、お手本用の台の上で毎日日替わりで町内の児童が立ち、いざ体操の曲がかかると、老若男女ジジババから子供たち迄、町内中の人たちが総出で体操をするのだった。と、言う事は、ラジオではなくてレコードなんだと思う。
いい? 7時で正しいんだよ。ウチの場合。ふんっ。 ̄^ ̄
そんな平和な生活だったが、突然引っ越すことになった。理由は、名古屋市の政策による区画整理のせいだ。これによって、町内のメイン道路を従来の2倍以上に拡張し、順番に奥の方へ家を移動させられる事になった。移動と言っても家を動かせる訳でも無いので、全て建て替える事になるのだが、これにより従来の古いしっとりとした町並みは姿を消し、ある家族は町を転出し、おまけに町名もが一新され、前塚町は行政の区割りの都合上2つに分断され、私のウチは橘1丁目というとてつもなく大きい町になった。だが町名が変わっても町内制度は従来の区分のままで、今でも維持されている。この町名変更ってね、やっぱり良くないよ。この時に殆どの町名が廃止さて、学区内はほぼ「松原」町と、「橘」町の2つに吸収されてしまった。この町名変更は、多分に政治的で事務的な匂いがプンプンする。私は前の町名の方がずーっと馴染みがある。
話がそれたが、とにかく奥の方から順番に家を建て替え、引っ越す事になり、私の家は割と早めの順番となったようだ。という訳で、生まれた時から住んでいた家での生活はいきなり終了したのだった。それは小学校2年生の時であった。
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